リスクの計算方法と色の説明
地図上の各地点に表示される危険度の色と、その算出方法(計算式)について説明します。
1. 危険度の色分け
各地点の危険度は、後述の方法で算出した「リスクスコア」をもとに、5段階のレベルに分類し、色で表示しています。
| 色 | レベル | スコアの目安 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 極めて危険 | 9点以上 | 災害切迫に相当する非常に高いリスクです。安全確保を最優先してください。 | |
| 危険 | 7〜8点 | 危険水準の指標が確認されています。低地・アンダーパスなどでは早めの対応を検討してください。 | |
| 警戒 | 5〜6点 | 複数の指標でリスクが高まっています。周辺の状況・気象情報をこまめに確認してください。 | |
| 注意 | 3〜4点 | 一部の指標で軽度のリスク要因が見られます。今後の気象情報に注意してください。 | |
| 低 | 0〜2点 | 現時点で目立ったリスク要因は確認されていません。 |
※ スコアがしきい値に達していない場合でも、気象庁の警戒レベルなど特に強い危険信号があるときは、 その信号に応じた最低レベルまで引き上げられます(詳細は各災害種別の計算式を参照)。
2. 総合リスクの考え方(MAX方式)
各地点のリスクは、「洪水(河川氾濫)」「内水(雨水滞留・道路冠水)」「ため池決壊」の3種類の災害ごとに、 それぞれ独立にリスクスコアを計算します。総合的な危険度(地図上の色)には、この3種類のうち最もレベルが高い(同レベルの場合はスコアが最も高い)ものを採用します。 3種類のスコアを合算することはありません。
3. 洪水(河川氾濫)リスクの計算式
気象庁の洪水キキクル・河川の氾濫警報等(指定河川洪水予報。2026年5月28日以前は洪水警報)・河川水位を主要な危険信号(シグナル)とし、シグナルが成立した場合に限り、浸水想定区域などの要因を加点します。
主要因(常に加点)
洪水キキクルと河川の氾濫警報・注意報は、それぞれ次の式で個別に加点し、対応する最低レベルまで引き上げます(両方発表されている場合は両方分を加点)。
| 警戒レベル | 加点 | 最低レベル |
|---|---|---|
| レベル5(災害切迫) | +8点 | 極めて危険 |
| レベル4(危険) | +6点 | 危険 |
| レベル3(警戒) | +4点 | 警戒 |
| レベル2(注意) | +1点 | 注意 |
| レベル1 | +0点 | (引き上げなし) |
| 要因 | 条件 | 加点 |
|---|---|---|
| 近傍河川の水位状況 | 危険水準 | +3点(最低レベルを「危険」に引き上げ) |
| 警戒水準 | +2点 | |
| 注意水準 | +1点 | |
| 河川水位の傾向 | 上昇傾向 | +1点 |
洪水シグナルの成立条件
次のいずれかに該当する場合、「洪水シグナルが成立」したとみなします:洪水キキクルが警戒レベル2以上/地点の市町村を対象とする河川の氾濫警報・注意報が発表中/ 近傍河川の水位が注意・警戒・危険水準/近傍河川の水位が上昇傾向。
洪水シグナル成立時のみ加点する要因
| 要因 | 条件 | 加点 |
|---|---|---|
| 洪水浸水想定区域 | 区域内に該当 | +2点 |
| 想定浸水深 | 5m以上 | +4点 |
| 3〜5m | +3点 | |
| 0.5〜3m | +1点 | |
| 大雨警報・注意報 | 発表中(増幅要因) | +1点 |
| 線状降水帯予測 | 発生予測あり(増幅要因) | +1点 |
その他の補正
- 河川の氾濫警報・注意報の発表がなく、気象庁の洪水害危険度(jmaFloodRisk)が「警戒」以上の場合:+2点
- 洪水浸水想定区域内で、かつ線状降水帯予測がある場合:最低レベルを「警戒」に引き上げ
- 気象庁の洪水害危険度が「極めて危険」の場合:最低レベルを「危険」に引き上げ
- 洪水浸水想定区域内だが洪水シグナルが不成立の場合:加点はせず、注意喚起のみ表示(平時は「低」評価)
4. 内水(雨水滞留・道路冠水)リスクの計算式
浸水キキクルおよび短時間の降雨の強さを主要な危険信号とし、シグナルが成立した場合に、内水浸水想定区域などの要因を加点します。
| 要因 | 条件 | 加点 |
|---|---|---|
| 浸水キキクル(気象庁警戒レベル) | レベル5 | +8点(最低レベル:極めて危険) |
| レベル4 | +6点(最低レベル:危険) | |
| レベル3 | +4点(最低レベル:警戒) | |
| レベル2 | +1点(最低レベル:注意) |
| 要因 | 条件 | 加点 |
|---|---|---|
| 降雨強度 (1時間相当・地点周辺の実況/予報のうち最大値) | 80mm/h以上(猛烈な雨) | +5点(最低レベル:危険) |
| 50〜80mm/h(非常に激しい雨) | +4点(最低レベル:警戒) | |
| 30〜50mm/h(激しい雨) | +3点(最低レベル:注意) | |
| 20〜30mm/h(強い雨) | +2点 | |
| 10〜20mm/h(やや強い雨) | +1点 |
さらに、降雨強度が80mm/h以上で、かつ内水浸水想定区域内または周辺より低い地形に該当する場合、最低レベルは「極めて危険」まで引き上げられます。
| 要因 | 条件 | 加点 |
|---|---|---|
| 3時間降水量 (実況/予報のうち最大値) | 120mm以上 | +3点(最低レベル:警戒) |
| 80〜120mm | +2点(最低レベル:警戒) | |
| 50〜80mm | +1点(最低レベル:注意) | |
| 大雨警報・注意報/気象庁の浸水害危険度が「警戒」以上 | 発表・該当時 | +1点 |
内水シグナルの成立条件
次のいずれかに該当する場合、「内水シグナルが成立」したとみなします:浸水キキクルが警戒レベル2以上/降雨強度(実況・予報)が20mm/h以上/ 3時間降水量が50mm以上。
内水シグナル成立時のみ加点する要因
| 要因 | 条件 | 加点 |
|---|---|---|
| 内水浸水想定区域 | 区域内に該当 | +2点 |
| 周辺地形 | 周辺より低い地形の可能性 | +1点 |
| 線状降水帯予測 | 発生予測あり(増幅要因) | +1点 |
気象庁の浸水害危険度が「極めて危険」の場合は最低レベルを「危険」に、内水浸水想定区域内で線状降水帯予測がある場合は最低レベルを「警戒」に引き上げます。
5. ため池決壊リスクの計算式
継続的な大雨(3時間・24時間降水量)およびため池の水位・状態を主要な危険信号とし、シグナルが成立した場合に、ため池決壊浸水想定区域などの要因を加点します。
| 要因 | 条件 | 加点 |
|---|---|---|
| 3時間降水量 | 80mm以上 | +2点 |
| 50〜80mm | +1点 | |
| 24時間累積雨量 | 300mm以上 | +4点 |
| 200〜300mm | +3点 | |
| 150〜200mm | +2点 | |
| 100〜150mm | +1点 | |
| ため池の水位・状態 | 危険水準 | +3点(最低レベル:危険) |
| 警戒水準 | +2点 | |
| 注意水準 | +1点 |
ため池シグナルの成立条件
次のいずれかに該当する場合、「ため池シグナルが成立」したとみなします:3時間降水量が80mm以上/24時間累積雨量が150mm以上/ ため池の水位・状態が注意・警戒・危険水準。
ため池シグナル成立時のみ加点する要因
| 要因 | 条件 | 加点 |
|---|---|---|
| ため池決壊浸水想定区域 | 区域内に該当 | +2点 |
| 大雨警報・注意報 | 発表中(増幅要因) | +1点 |
| 線状降水帯予測 | 発生予測あり(増幅要因) | +1点 |
ため池決壊浸水想定区域内だがため池シグナルが不成立の場合、加点はせず注意喚起のみ表示します。またため池の水位・状態が取得できない場合は、 雨量情報のみに基づく参考評価であることを表示します。
6. スコアからレベルへの変換ルール
各災害種別で算出した合計スコアは、次の基準でレベルに変換されます。
| 合計スコア | レベル |
|---|---|
| 9点以上 | 極めて危険 |
| 7〜8点 | 危険 |
| 5〜6点 | 警戒 |
| 3〜4点 | 注意 |
| 0〜2点 | 低 |
このスコアベースの判定に加え、各要因の説明で示した「最低レベル」が設定されている場合は、 スコアから求めたレベルと最低レベルのうち、より高い方が最終的なレベルとして採用されます。
7. ご利用にあたっての注意
- この表示は公的データを組み合わせた参考情報であり、実際の危険度と異なる場合があります。
- 避難などの判断は、必ず自治体・気象庁・国土交通省などが発表する最新の情報に従ってください。